大腸カメラ検査
(大腸内視鏡検査)
大腸カメラ検査は、肛門から内視鏡スコープを挿入し、大腸粘膜を直接目で見て隈なく観察する検査です。盲腸から直腸までの大腸全域、そして小腸の一部を確認することができ、大腸カメラ検査でポリープが見つかった場合には、その場で切除を行うことも可能です。また、大腸カメラ検査は下剤を飲むのが大変、痛いといった印象をお持ちの方が大半だと思います。当院では専用の半個室・個室を用意し、院内で前処置薬を内服できます。初めて大腸カメラ検査を受ける方や、遠方の方でも安心して検査を受けることができます。また、検査時には極力空気をいれないことや、使用する空気も二酸化炭素を送気する、鎮静鎮痛剤を使用するなどの苦痛の少ない検査を心がけています。
大腸カメラ検査の特徴
内視鏡検査の経験が豊富な医師による苦痛を抑えた検査
当院では、熟練の医師が大腸カメラ検査を行います。
また、最新の内視鏡システムを採用し、患者様になるべく苦痛を与えずに、正確でスピーディーな検査を行います。
鎮静剤を使用した眠ったままできる大腸カメラ検査
当院では、大腸カメラ検査で鎮静剤を使うことで、患者様はウトウト眠ったような状態となり、なるべく苦しみを与えずに検査を受けられます。
消化器がんの術後フォロー
当院では、消化器がんの術後フォローに力を入れています。消化器のがんは胃がん・大腸がん・食道がんなどの様々な種類があり、例え他の医療機関で手術や化学療法を行って完治したと言われても、「今後も定期的に検査を受けたい」「また再発したりしないか心配」など不安に感じることもあると思います。当院は他院で治療された方でも術後フォローの受け入れが可能です。治療経過の詳細が分かる診療情報提供書をご持参頂くことで、消化器がんのフォローが可能なため、ご希望の方は受診をお勧めします。
富士フイルムの内視鏡システム
当院では、富士フイルムの最先端の内視鏡システムを採用しており、病変や炎症、微細な早期がんも見つけることが可能です。
また、複数の高出力LED照明を使って血管や粘膜表面を観察するため、疾患の早期発見が可能です。
AIによる内視鏡画像診断システムの導入
当院はAI内視鏡システムを導入しています。 AI大腸カメラ検査では、大腸がんや大腸ポリープなどの疑いがある領域や、腫瘍性・非腫瘍性の鑑別を支援するAIシステムです。AIを使用した画像認識機能により、高い精度で大腸がんや大腸ポリープの病変を検出することが可能です。
富士フイルムの内視鏡洗浄装置「ENDOSTREAM」を導入
当院では、富士フイルム社製の内視鏡洗浄消毒システム「ENDOSTREAM」を導入し、日本消化器内視鏡学会が定めるスコープ洗浄ガイドラインに基づいて徹底した消毒を行っています。
このシステムでは、過酢酸製剤「エスサイド消毒液」を使用し、わずか5分で高水準の消毒を実現します。また、アルデヒド基を含まないため、汚れが残る心配がありません。
さらに、「過酢酸」の優れた消毒効果を最大限に発揮させるため、内視鏡表面の微細な汚れを徹底的に除去する「超音波洗浄」と「アルカリ洗浄剤エンドフラッシュ」を組み合わせ、より高精度な洗浄が可能です。
患者様に安心して内視鏡検査を受けていただけるよう、万全の衛生管理に努めています。
プライバシーに配慮した半個室・完全個室の院内下剤スペース完備
当院では、プライバシーを守った半個室・完全個室の院内下剤スペースを準備しています。
遠方からお越しになる方や、ご自宅で下剤を飲むことが不安な方は、お気軽にご相談ください。
ストレッチャーで横になった状態でリカバリースペースへ移動
鎮静剤を用いて検査をした場合、検査後は鎮静剤の効き目が無くなるまで安静にして頂きます。患者様は横になった状態でスタッフがリカバリースペースまでご案内いたしますので、検査後の疲れた状態で歩いて移動する必要はなく、ゆっくりとお休み頂けます。
土曜日・日曜日、早朝も検査を行っています
当院では、平日は多忙な方でも検査を受けて頂きやすいように、土日や早朝の時間での内視鏡検査にも対応しています。お気軽にご相談ください。
胃・大腸カメラ検査を同日中に行えます
当院では、胃・大腸カメラ検査を同じ日に行うことも可能です。
大腸ポリープの切除手術を日帰りで行えます
大腸カメラ検査で大腸ポリープが発見された場合は、検査中に取り除くことが可能です。なお、巨大なポリープやポリープの数が多い場合は入院して取り除く必要があるため、入院設備がある医療機関をご紹介いたします。
抗血栓薬を服用している方は、減薬や休薬をお願いする場合があります。医師より丁寧にご説明いたしますので、ご安心ください。
大腸カメラ検査でわかる疾患
大腸カメラ検査では様々な疾患の確定診断が可能ですが、早期大腸がんやがん化リスクがある大腸ポリープを発見できるのは、大腸カメラ検査のみです。大腸がんの発症数や死亡数は増加傾向にありますが、早期発見によって完治が見込めるケースがほとんどです。また、検査中にがん化リスクがある大腸ポリープが発見された場合、その場で取り除くことで、将来の大腸がんの発症防止に繋がります。
発症初期の大腸がんは自覚症状が乏しいため、発症リスクが高まる40代以上の方は、特に症状が無くても定期的に大腸カメラ検査を受診し、早期発見・早期治療に繋げられるようにしましょう。
検査の流れ
1予約と事前診察
大腸カメラ検査では、事前診察が必要です。
WEBや電話で仮予約を取っている方は、検査予定日の1週間前までに事前診察を受けて頂きます。
※人間ドックや健診で異常が分かった場合は、その検査結果を持って来てください。
※下記に当てはまる場合は、診察の予約が必要です。
- 70歳以上の方
- 心臓、肺、心臓の深刻な病気を患っている方
- 便秘が重症化している方
- 便秘が何日も長引いている方
- バイアスピリンやワーファリンなどの抗血栓薬を飲んでいる方
診察では、現在の病状や既往歴を確認します。
ご注意
お薬手帳をお持ちの方は、診察の際にご持参ください。
WEB予約の方は、当日のスムーズなご案内のため、事前にWEB問診の回答にご協力ください。
数日前からの食事
検査の数日前から、消化しづらい食べ物、ゴマなどの小さな粒状の食べ物、お酒、高脂肪食、乳製品、海藻類・こんにゃく・キノコなどの食物繊維が多い食べ物は摂らないようにしましょう。
2前日
食事は消化しやすいものにしてください。夕飯は、食物繊維やタンパク質、脂肪が少ない素うどん、具なしスープ、お粥がお勧めです。当院で検査食も準備していますので、ご希望があればお申し付けください。
21時以降は絶食となりますが、こまめに水分補給をして脱水状態を防ぎましょう。水分は、無糖で透明な水や薄めのお茶、スポーツドリンクを飲んでください。
3検査当日
当日の朝食は控えてください。水分は、無糖で透明な水や薄めのお茶、スポーツドリンクを飲んでください。
また、日頃から飲んでいるお薬があれば、事前にお伝えください。当日の服薬や休薬について、医師より丁寧に説明させて頂きます。インスリンなどの糖尿病の治療薬は全て休薬して頂きますが、抗血小板薬や抗凝固薬は1錠に限り飲んでも構いません。なお、服薬については患者様の病状によって異なりますので、検査日が初診となる場合は、事前診察を受けてから予約をお取りください。
4来院
当日は予約時間の30分前までにご来院ください。
検査前に前処置を実施します。
検査で鎮静剤を使用した場合は、検査後の車やバイク、自転車の運転は禁止となりますので、当日はご家族の送迎や公共交通機関を使ってお越しください。
5前処置
問診と前処置を行ってから、当院が準備した検査着に着替えてください。
ベッドの上で身体の右半身を上にして横になって頂きます。検査で鎮静剤を使用する場合は、検査直前に点滴で鎮静剤を投与します。
6検査
検査の所要時間はおおよそ20分程度ですが、ポリープの有無や観察状況によって時間は変動します。
7リカバリー
検査で鎮静剤を使用する場合、検査後はリカバリースペースで30〜60分程度お休み頂きます。
8説明
当日の内視鏡検査画像と所見をレポートにてお渡しし、当日の検査結果・注意事項を看護師・医師より説明いたします。
大腸カメラ検査にて施行した生検結果や切除したポリープの結果は後日診察にて医師より病理結果説明も致いたします。
※異常なく、観察のみで終わった場合はこちらで終了となりますが、後日診察にて検査結果説明を受けられたい場合は翌日以降で診察のご予約をお取りください。
生検やポリープ切除をされた方は、病理検査結果の出る2週間後に、再診の予約を取って頂きます。
また、ポリープ切除のために入院を要する場合は、連携先の医療機関をご紹介いたします。
大腸カメラ検査後の食事
消化しやすいものを食べてください。また、ポリープ切除をした場合、10日程度は香辛料、高脂肪食、食物繊維などの摂取、飲酒はなるべく控えてください。
さらに、長時間の入浴や運動は避けて、遠方への出張や旅行、移動も1週間程度は控えてください。
大腸カメラ検査
(大腸内視鏡検査)の費用
項目 | 1割負担 | 3割負担 |
---|---|---|
初診(感染症採血含む) | 約1,400円 | 約4,000円 |
大腸カメラ検査のみ | 約2,500円 | 約7,500円 |
大腸カメラ+組織検査 | 約5,000円 | 約15,000円※1 |
大腸カメラ+大腸ポリープ切除 | 約10,000円 | 約30,000円※2 |
※診察料、処方料などは別途かかります。
※上記はあくまで目安です。使うお薬によって費用が多少変動することもあります。なお、静脈麻酔をする場合の料金も含まれます。
※1病理組織検査では、大腸や小腸の組織の一部を採取し、がん細胞の有無や、炎症の状態などを顕微鏡で詳しく確認します。
※2大腸カメラ検査で大腸ポリープ切除した場合、病理組織検査を実施し、がん細胞の有無や、ポリープをしっかり切除できているかを顕微鏡で詳しく確認します。